ジョン平とぼくと
- 作者: 大西科学,銀八
- 出版社/メーカー: ソフトバンク クリエイティブ
- 発売日: 2006/09/13
- メディア: 文庫
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泣いた。
心温まる優しいお話だった。しかも、熱かった。
魔法がてんでだめな主人公の優男、しげるは三週間後の魔法実技の為に頭を悩ましていた。
そんなある日、新任の物理化学教師がやってくる。
化学室の個人利用を許可されていたしげるは魔法実技どころではなくなった!
だが、そんなことは後の出来事の単なる序章に過ぎなかったのである――
架空科学系テキストサイト「大西科学」が贈る、ハートウォーミング・ファンタジー。
正直こんなにハマるとは思わなかった。
まずね、ジョン平*1に萌え死ぬ。なんだこの癒し系は。
ジョン平の言葉と行動に毎回(´Д`;)ハァハァしなきゃいけなかったので大変だった。
使い魔にするならジョン平で決まりだ。されるならルイズだ。
あと優男とは書いたけど、しげるみたいな優男なら大歓迎だ。
何か色々とダメなんだが(本書収録の小川一水氏の解説がわかり易い)
本能的に好きになれるキャラだった。良い意味で。
ん?いや、そういう意味じゃなくてですよ。うん。
とにかく。
等身大なんだと思う。変に不自然なところがない。
怒ったり、自己嫌悪に陥ったり、先生に反論して、逆に言い包められて恥ずかしがったり。
まともに喧嘩も出来ないけれど、友達の為に戦う優しさを持っていたり。
そういうものに、私はなりたい*2。
ジョン平としげるの友情(パートナーシップ)がとにかく熱かった。
個人的にはここが一番のポイント。
ジョン平は、言葉が拙い。行動も9割はお馬鹿である。
だのに、こんなにもジョン平の想いが伝わってきた。しげるの想いも伝わってきた。
それがぼくの使い魔だった。
この言葉は、本当に力強かった。
暴力的だったり、性描写がきつかったり、そういう小説ももちろん面白い。
この小説だって他人を殴ったりする場面はある。
けれど、子どもやラノベ初心者に何かを勧めるんだったら、こういう温かい本を選びたいと自分は思う。
〜こんな人におすすめ〜
・犬が好きペットが好き。
・心温まるお話が読みたい。
・子どもにかのこんとゼロの使い魔を読ませてしまった。更生させたい*3。
・やっぱり幼馴染がいい!
・キツイ女教師に出てきて欲しい。メガネ付きで。
・お父さんがパンダの小説が読みたい。