とらドラ5!


とらドラ! (5) (電撃文庫 た 20-8)

とらドラ! (5) (電撃文庫 た 20-8)

最強ラブコメトップ独走中!

夏休みもあけて、文化祭の季節。クラスの演しものをめぐっての男子連合と実乃梨と独身の争いや、ミス・コンテストのクラス代表の選出など、当日に向けて徐々に雰囲気が高まっていく。そんなある日、大河の父親が現れ竜児と大河のなれあい関係に波紋を投げかける。また実乃梨と亜美も、夏の別荘以来微妙な変化を見せはじめ……。 それぞれの思惑が交錯し、波乱含みで幕を開けた文化祭の行方は?ゆりちゃんがつ、ついに三……!? とか裏口入学系・春田の意外な頑張りなど他にもいろいろ見どころ満載な超弩級ブコメ第5弾!

前巻では、ラスト付近で亜美とみのりんがぐぐっと参戦して、一気に混戦模様になったところで終わってしまいました。そして新刊は、文化祭に大河の父親を絡めたお話。学園生活や大河の家庭のお話など、恋愛方面以外がメインになっていたと思います。
亜美はクラスをまとめたり、裏の性格を段々と出してきたりクラスの輪に積極的に加わったりと、すごく成長したなって思いました。自販機スペースで二人が本音で話す場面は毎回すごく好きだったり。亜美ならではの仕方で竜児を励ましたりするのも良いですよね。亜美は全てをわかっていて、それでいてほんの少しだけ、迷ってる素振りも見せたり。一読者として、実乃梨派から亜美派に浮気してしまいそうです(笑)みのりんには相変わらず笑わせてもらいましたが、決定的なすれ違いが起きた時は、父親の件もあって、ずっと不安になりっぱなしでした。最後でみのりんのキャラが素に戻った時は私もやばかったです。一番仮面をはずして欲しいキャラは案外、みのりんだったり(笑)そしてミスコン辺りからラストのキャンプファイヤーまではもう、ただただ圧巻で、特にミスコンの場面は普通に感動してしまいました。恋愛とか関係無しに、信頼できる人が近くにいるということは素晴らしいものです。

ただ、ダンスでの場面を含め、北村の真意はどこにあるのか。また亜美はこのまま良き友達として終わるのか。そして、最後に明かされたみのりんの嫉妬の正体。あれは本当に、大河の父親を巡ってのものだったんだろうか。などなど、恋模様はまだまだ荒れそうな雰囲気、そしてひしひしと修羅場の足音も聞こえてきてきました。*1次巻は亜美とか北村にも焦点が当たるんでしょうか。新刊が本当に待ち遠しいシリーズになってしまいました。おすすめです。

*1:個人的に大歓迎。